NEO 2006 in NAGOYA  『こうすればサロンは儲かる』

(※今回の講習は私は受けていませんが友人の「村長さん」から頂いた資料をUPさせてもらいました)

NEO 2006 in NAGOYA(名古屋)      2月7日(火)
   ●経営セミナー  『こうすればサロンは儲かる』   フレックスライオン代表 林 豊氏 

こうすれば新規固定化は出来る
−具体的な考え方と方法−

時代が求める考えとは
景気の回復も、その兆しが見えてきたとも言われますが、
「私達にはなかなか感じられない」と言うのが大方の実感です。
景気が回復しないのは「モノが売れないからだ」とよく言われます。
本当にそうでしょうか?
本当はモノが売れないのではなく、「お客様が買ってくれない」というのが原因なのでは?と考えるべきです。
私達も、モノが売れないからだと考えている間は、
私達の業績も低迷した状態が続く事になるでしょう。
この「売れない」と「買ってくれない」の違いは、同じように思えますが、
「売れない」というのは企業の発想です。つまり、売りたい側の立場からです。
それに対して「買ってくれない」というのは、お客様の視点からの発想です。
買う側からの立場での考え方で、大変な違いがあると知るべきです。

(1)サロン経営の原点は客を減らさないこと
A.消費者が企業を選ぶ時代
今、サロンはお客様から選ばれる時代です。
お客様が満足するのは当たり前の事なのです。
お客様が感動してくれなければ、あなたのサロンは選ばれないのです。
お客様に選ばれないサロンは消滅します。

B.客は自然消滅する
なじみ客の離反率は”年間15%から今は20%以上に上がっている”といいます。
もし、新客が1人でも増えなかったら、あなたのサロンは5年で潰れる。
私達は、この1年間「新客の固定化」という事に取り組んできました。
新客と言う初めて出会うお客様。そのお客様に満足して頂く対応をするための大変厳しい
接客サービスのレベルを体験する事が出来、その学習から感動の接客を、今度は全てのお客様へと広げ、
サロンの接客サービスの質を高めるのが目的です。

なじみ客の自然現象の原因
・死亡(1%) ・転居、転勤、転校(8%) ・友人、知人の誘い(5%)
・競合店のセール(5%) ・技術の不満(14%)
・サロンの客に対する無関心(70%)
無関心に感じる要因
・無表情な挨拶 ・無関心な視線 ・馴れ馴れしい態度
・失礼な会話 ・新鮮味のない技術
これらのスタッフの行動が、お客様には不満・不審・不快・不安・秋を感じる。
ある調査によると・・・サロンスタッフは「きちんと挨拶している」と答えているが
↓お客様は25%しか「あいさつをされた。と感じていない」と答えている
↓そこでお客様には、目をしっかり見て挨拶をするよう指導したところ28%売上をアップする事が出来た

C.商圏に及ぼす口コミ
このサロンは良かった。という感動体験は口コミとして4〜5人に人は伝える。
サロンに不満・不振・不快を感じたマイナスの口コミは9〜10人に伝わるといわれている。
その内20人以上に不満を伝える人が12%もいる。(コカコーラ調べ)
帰るまでに不満を持った客で、苦情を言う人の割合は4%、残りの96%は黙って他店の客になる。
苦情は素早く解決され、その結果に満足した人はサロンへの信頼度を高め、好意的な口コミの波及効果は拡大する。

(2)新客という考え方を変えよう
A.新客は競合他店の馴染み客
私達は、新客は「今まで行っていた店がイヤで自店に来店された」と思いがちです。
それが受身の対応になるのです。
自店のお客様の68%は、「ここよりもっと満足できるサロンが他にある。と思っている。」と言います。
その店がどこかが分からないだけです。

B.新客際来店のキーワード
新客際来店のキーワードは”感動の体験”(思っても見なかった心配りです)
そのためには、新客のことを「知ろう」です。新客の自店への来店目的は「今までのサロンと違う良さを求めて」です。
そして、良かったらこの”サロンの客”になりたいのです。

競合他店のお客様が、今までのサロンと違う良さを求めて、私達のサロンにやってくる思いは・・・
・色々な店のある中で、この店に来てやったんだ。という自負がある
・今までの店と違って、初めてだがちゃんとやってくれるだろうか
・初めてだけど、ちゃんと大切な客として扱ってくれよ
・こっちの希望をちゃんと理解してくれるのだろうか
・どんな人にあたるのだろうか
・もし、駄目だったら元の店に戻れば良し
(より以上を期待して来店)

C.新客対応マニュアルに示されていることは
・新客を最初に出迎えるスタッフは、まず自店に来店してくれたお礼を言う
・新客の不安を取り除くために、お客様のお名前を確認しながら、すぐ明るい声で自己紹介をしよう
・技術椅子へのご案内は「新客さんの○○さんをご案内します。
よろしくお願いします」それを受けて「かしこまりました」これらは、私達にとって大切な気配りと感じます。
しかし、お客様からすれば期待に応じてくれた満足であり、当たり前の満足で、普通の満足なのです。
今の時代、感動しないサロンはお客様に選ばれないのです。

D.一度失ったお客様は二度と来店しない
私達の中には失った客に未練はない、客は一人だけではない。と思い上がった気持ちでいることはないだろうか。
一人の失ったお客様は、ただ来なくなった。だけではなくあなたのサロンでの
不満・不信・不快をあなたのサロンの商圏の9〜10人に悪いイメージを植えつけているのです。
それは、「良かったらこの店の客になりたい」という思いが裏切られた悔しさなのです。
E.一日一日の出会いが真剣勝負
リピート客より失客数を自覚すべきことなのです。
毎月失うお客様が、二度と来店されないということは、自店の商圏のお客様を消し去っているばかりではなく、
自店の悪い噂を撒き散らしている。と言うことです。

F.再来お帰りになるまで店の基準は「今までのサロンより良かった」です
人は、何よりも人に関心を持ちます。来店されてから、どれだけ気配り・心配りが続けられるかで再来店は決まります。
技術は気に入った客だからといっても、自分の持っている以上のものは出せません。
この客は気に入らないといっても、わざと下手にするなんてことも技術者には出来ないものです。

(3)満足の評価基準
@当然のことを当たり前にやる満足
A期待する気持ちに応じてくれる満足
↑限界
B願望満足−期待していないが、あったら高く評価できる満足
C予想外満足−思ってもみなかった満足が喜びと感動を与える。

A.顧客満足の具体的展開
1.あらゆる状況で発生する問題を自分がお客様だったらどう思い、
どう感じるかという視点で現場のスタッフが問題を見続ける。
2.ヘアサロンの場合、出来上がりの評価と同時にそれまでに至る
プロセスでのスタッフのコミュニケーションを併せ評価の対象となる。

B.さりげない心配り
お客様の満足を生む原動力は、お客様の感動です。
お客様の喜び、感動はスタッフのちょっとしたさりげない心配りや思いやりによって生まれます。
心配りは、心だけあっても駄目、配るという行動がなければ意味が無い。
思いだけあっても駄目、やるという行動に移さなければ思いやりにはならない。−ロイヤルホスト−

(4)お客様の満足を理解するために
お客様の印象を左右する要因
◎提供要因
・メニューの豊富さ ・技術の高水準化(低水準の技術者を作らない) ・仕上がりの確かさ ・アフターサービスの充実 ・迅速さ
◎情報要因
・客に必要なケアの方法 ・推選粧材 ・流行スタイルポイント指摘 ・役立ち情報の発信
◎感覚要因
・サロン内の色調 ・観葉植物、絵画 ・スタッフのユニフォームはサロンのインテリア ・BGM ・騒音の排除 ・香り
◎環境要因
・立地 ・シュチェーション(周辺環境) ・アクセス ・設備 ・バリアフリー
これらの満足要因÷支払金額(価値観)=金銭要因となる

顧客サービスの評価基準
信頼性−約束したことを提供することが出来る確実性や正確性に対する期待
安心感−お客様に示すスタッフの親切、気配りとその能力
具象性−スタッフの身だしなみや態度、五感で感じる印象
共感性−お客様に示す配慮、個人的関心の度合い
迅速性−お客様の求めに迅速に対応し効果的に役立とうとするやる気

(5)真実の瞬間
”真実の瞬間”とは、お客様が(潜在客を含めて)サロンやスタッフと接するあらゆる場面や局面で抱く
個人的感情に左右される直感的な印象の事です。 −ヤン・カールセン−
これは、800万ドルの赤字を出している倒産寸前と思われた、スカンジナビア航空の社長に就任させられた
37歳の若い役員ヤン・カールセンが一年で、売上20億ドル、利益7,100万ドルの黒字会社にした
伝説的な成功例として世界中に伝わった実話です。
そのヤン・カールセンは、成功のためにとった戦略の一つが
「スタッフの一人一人がその真実の瞬間を自分で考え管理することでお客様の満足を保証する」

お客様は、自分と接したあらゆる人・モノによってサロンに何らかの印象を持ち、その人を「サロンを代表」していると考えます。

お客様は、来店されてお帰りになる間に何人ものスタッフに接触します。
その何処かでいやな対応を受けると、それまでお客様が抱いていた良い印象はすべて帳消しになる。
逆にもし、素晴らしい対応ができれば、お客様がそれまで持っていた悪い印象を取り消すチャンスを与えられる。
そして、お客様はこれまで良いか悪いかで判断してくれました。
今は、好きか嫌いか、さらに快感を持つか不快感を持つかと、より主観的になってきました。

”真実の瞬間”のサイクル(来店〜退店)
広告を見る、知人に勧められる→お店に電話をして問い合わせる→駐車場に入る、店の前に立つ→店の掲示物を見る→ドアを開ける→受付カウンターの前に立つ→受付表にサイン→時間等、様子を聞く→客待ちにてウェイティング→技術椅子に案内される→担当者の確認→ケープ類の準備をする→シャンプー時のカウンセリング→シャンプー体験→スタイリングからカウンセリング→カット体験→細部の確認→カット後の処理→カラー・パーマ等の確認→粧材の確認→プロセスタイムの告知→プロセスタイム中のサービス→中間での確認、報告→リンシング、2剤処理→アフタートリートメントの説明→ホームケアのアドバイス→フェイスケアの担当者に代わる→フェイスケア(シェービング)体験→清拭と顔面仕上げ→頭部マッサージ→ヘアケアのアドバイス→ブローイング→整髪剤のアドバイス→希望スタイルの確認→仕上がりの確認とホームケア→レジカウンターへの案内や請求と支払→見送りを受け退店

”真実の瞬間”のサイクルで見つけたお客様との接点で、その時お客様だったら何を感じるかをシュミレーションしてみる。
そこにマニュアルには書けない、さりげない心配りや思いやりの必要性を感じるはずです。

(6)お客様満足は人がすべて
サロンの利益は、お客様満足の質の高さによる。
スタッフが満足していなければ、お客様に満足を提供できることはありえない。

顧客満足企業とは
「満足した客とやる気のあるスタッフが唯一の財産だと認識している企業」−ヤン・カールセン−

スタッフの満足
スタッフの満足を高める第一は、お客様満足という視点からその仕事を出来るだけ客観的に評価できる。
目的達成の結果の確認と目標値への到達評価をするシステムが有効。
常にこのために(私達にお客様が求めていること)何をしようと目標のために確認し、その結果を確認して喜び合う。
人は、人に認められることに喜びを感じ、生きがいを感じる。
人がやる気を失わせる要因は、無視することです。
お客様は店につくより、人につくもの。人が辞めれば客も離れる。
共同経営者としての位置付けが必要。
・我々の存在理由は何か
・お客様がして欲しいことは何か
・お客様が求めるものに応える
サービス提供者つまりスタッフ自身が料金の対象となる商品と言えます。



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